出品と購入のガス代が知りたい
ETHとPolygonでガス代は違う?
という疑問にお答えします。
2022年9月からOpenSeaのPolygonアイテムにもガス代(MATIC)が必要になりました。
この記事ではOpenSeaでガス代がかかる操作を売る側・買う側それぞれで解説します。
最近のガス代は1回に数千円〜1万円弱かかります。時間をおくか、キャンペーンなどをうまく使えば負担を抑えられます。
・NFTアートとゲームを楽しむブロガー
・暗号資産歴 3年 / NFT歴 2年
・保有NFT 400点以上(コレクションはこちら )
・実体験をもとに記事を執筆中
↓ の操作にガス代がかかります ↓
‘売る側’の操作とガス代
売る側の操作のうち、
がガス代がかかる操作です。売る側にガス代がかかる操作はほとんどありません。
OpenSeaの発表で、2022年6月から「Account Registration fees」は不要になりました。
No setup fees:
— OpenSea (@opensea) June 14, 2022
In addition to saving ~35% in gas fees for transactions, you will no longer have to pay a one-time setup fee to start using OpenSea. By removing the setup fee alone, the OpenSea community could save $120m each year.
また2022年9月からPolygonアイテムにもガス代が必要になったので更新しています。
OpenSea内の表記 | ETH | Polygon | |
コレクション作成 | Create a collection | ー | ー |
アイテム登録 | Mint/Add item | ー | ー |
アイテム出品/転売 | List/Sell | (6月から減額) | |
値下げ | Lower Price | ー | ー |
固定価格の販売停止 | Cancel listing | ||
オークション停止 | Cancel auction | ー | |
オファー承認 | Accept offer | ||
1ETH未満で終了した オークションの承認 | Accept the highest offer | ー | |
オファーへの逆交渉 | Counter offer | ー | ー |
WETH ⇄ ETHへの交換 | convert | ー | |
アイテム送付 | Transfer | ||
アイテムを 別コレクションへ移動 | Change Collection | ー | ー |
アイテム削除 | Delete item | ー | ー |
ただETHアイテムだとGiveaway・エアドロなどでアイテムを送付する場合はTransferにガス代がかかるので注意しましょう。
ーコレクション作成(Create a collection)
ー ETHアイテム:不要
ー Polygonアイテム:不要
OpenSeaの登録時にクリエイターはコレクションを作成しますが、これにガス代はかかりません。
コレクションを複数展開するときでも安心です。
コレクションのブロックチェーンをPolygonにすると販売方法などが限られます。
ーアイテム登録(Mint)
ー ETHアイテム:不要
ー Polygonアイテム:不要
Mintは鋳造の意味で、アイテムをブロックチェーンへ書き込んだ状態です。
販売方法や価格が設定される前なので取引はできません。
アイテム登録(Mint)の操作ではガス代不要です。
マーケットプレイスによってはMint/入庫の度に毎回ガス代が発生する場合もあります。
「NFTマーケットプレイスを比較」ではそれぞれのガス代についても解説しています。
アイテム出品/転売(List)
Polygonアイテム:不要 要
OpenSeaの発表で、2022年6月から「Account Registration fees」は不要になりました。
No setup fees:
— OpenSea (@opensea) June 14, 2022
In addition to saving ~35% in gas fees for transactions, you will no longer have to pay a one-time setup fee to start using OpenSea. By removing the setup fee alone, the OpenSea community could save $120m each year.
クリエイターに最も負担だったETHアイテムの初回出品時のガス代(Account Registration fees)はなくなりました。
ただしタイミングによって1,000円程度?のネットワーク利用料が発生する場合もあるようです。
また2022年9月からPolygonアイテムの出品もガス代(0.0012MATICくらい)が必要です。
ー値下げ(Lower Price)
ー ETHアイテム:不要
ー Polygonアイテム:不要
「値下げにガス代が必要」との情報も見かけましたが、試したところ2022年3月時点では不要のようです。
ただし値下げのあとに販売停止(Cnacel listing)すると値下げの回数分だけガス代が発生します。
*参考:OpenSea
販売停止の可能性があるアイテムは、値下げを何回も行わないように注意しましょう。
固定価格の販売停止(Cancel listing)
Polygonアイテム:不要 要
固定価格での販売を停止するときは0.005〜0.01ETH程度のガス代がかかります。
Polygonアイテムでも0.002MATIC程度のガス代が必要です。
ひとつ前で説明したとおり、販売期間中に値下げ(Lower Price)したら値下げの回数分だけガス代が発生します。
オークション停止(Cancel auction)
ー Polygonアイテム:不要
ETHアイテムのオークションを停止するにはガス代が必要。
販売停止と同じ0.005〜0.01ETH程度が相場です。
オファー承認(Accept offer)
Polygonアイテム:要
NFTを保有していると購入希望者からオファー(指値・価格提示)がくることがあります。
承認するかどうか、複数のオファーから誰を選ぶかはオーナー次第。
承認してオファー価格で売却するにはオーナーがガス代を負担します。
ガス代はETHアイテムなら0.001ETHくらい、Polygonアイテムなら0.0005MATICくらいの印象です。
1ETH未満のオークション承認(Accept the highest offer)
ー Polygonアイテム:不要
ETHアイテムのオークションが1ETH未満で終了した場合、オーナーは取引を完了する義務がありません。
最高額の入札を承認するかどうかはオーナー次第です。
承認する場合は、オファー同様にガス代の負担がオーナーとなります。
オークションが1ETHを超えて終了すると取引が自動で完了し、ガス代はOpenSeaが負担してくれるようです。
*参考:OpenSea
Polygoアイテムはオークション形式の販売ができないので気にする必要はありません。
ーオファーへの逆交渉(Counter)
ー ETHアイテム:不要
ー Polygonアイテム:不要
オファーで提示された価格に逆交渉をしたい場合はCounterを使います。
オファーをしてきた人にだけに逆交渉(価格提示)することも、対象を限定しない価格提示も可能です。
逆交渉(Counter)は固定価格での販売と同じ状態なので、売る側のガス代は不要です。
「オファーの承認でガス代を負担したくない!けど購入希望者はいる」という状態なら、Counterを使ってみましょう。
WETH ⇄ ETHへの交換(convert)
ー Polygonアイテム:不要
ETHアイテムをオファー・オークションで売却すると、売上はWETHというピンク色のコインで受け取ります。
WETHはNFTの購入(オファー・オークション)に使うかETHへ交換するかの2択です。
WETHからETHへの交換はOpenSea上でできますが交換にガス代がかかります。
1回の交換で0.001〜0.01ETHと地味に高い時もあるので、一度にまとまった額を交換するのがおすすめです。
Polygonアイテムは固定価格の販売・オファーでの売却ともに、受け取るのはPolygon(紫色のコイン)です。
アイテム送付(Transfer)
Polygonアイテム:不要 要
ETHアイテムの送付にはガス代が必要、Polygonアイテムの送付は無料です。
ガス代は1回の送付ごとに0.001〜0.01ETHくらいかと思います。
ーアイテムを別コレクションへ移動(Change Collection)
ー ETHアイテム:不要
ー Polygonアイテム:不要
アイテムの取引前でも後でも、クリエイターはアイテムを別のコレクションに移動できます。
作品の整理やコレクションの設定変更などでアイテムを移動することになっても、ガス代は不要です。
ーアイテム削除(Delete item)
ー ETHアイテム:不要
ー Polygonアイテム:不要
アイテムの編集(Edit)ページからアイテム自体の削除できますが、この操作はガス代不要です。
取引履歴がある場合は、アイテムに紐づく取引すべてが削除されるので注意しください。
以上が出品側に発生するガス代です。
負担を減らしたいなら「ビットコインや現金がもらえるキャンペーン」をフル活用しましょう。
‘買う側’の操作とガス代
買う側の操作のうち、
の操作にガス代がかかります。買う側はETHアイテムの購入には毎回ガス代がかかるので負担は大きめ。
また2022年9月からPolygonアイテムにもガス代が必要になったので更新しています。 *参考:OpenSea
OpenSea内の表記 | ETHアイテム | Polygonアイテム | |
固定価格での購入 | Add Cart | ||
ETH ⇄ WETHへの交換 | convert | ー | |
ETH on Polygonへの移動 | bridge | ー | |
オファー オークション入札 | Make offer Price Bid | 初回のみ* | |
オファー オークション入札の取り消し | Cancel offer | ー |
販売形式やアイテムによって使うコインが違い、コインを準備するのにもガス代がかかるので事前に相場を把握しておきましょう。
固定価格での購入(Add Cart)
Polygonアイテム:不要 要
ETHアイテムもPolygonアイテムも毎回の購入にガス代がかかります。
時期によってかなり幅があり0.005〜0.02ETH、MATICは0.01MATIC前後です。
アイテム価格よりもガス代が高いこともあるので動向を注視しましょう。
ほぼ同時に2人以上が購入操作をすると、1人だけトランザクションが成功(購入)して他は失敗することがあります。
失敗すると購入できていないのにガス代だけ払った状態です。
人気作品のクリック戦争ではよく起きることなので、理解した上で参戦してください。
Polygonアイテムであれば固定価格での購入にガス代はかかりません。
ETH ⇄ WETHへの交換(convert)
ー Polygonアイテム:不要
ETHアイテムにオファーをしたり、オークションで入札するには「WETH」というコインを使います。
WETHはOpenSea上でETHから交換(convert)して入手できますが、この交換にガス代が発生します。
1回の交換で0.001〜0.01ETHと地味に高い時もあるので、一度にまとまった額を交換するのがおすすめです。
PolygonアイテムへのオファーはWETHではなくPolygonを使用します。
オークション形式での販売もできないので、Polygonアイテムの購入でWETHを使うことはありません。
ETH on Polygonへの移動(bridge)
ー ETHアイテム:要
Polygonアイテム:要
Polygonアイテムを購入するには、仮想通貨取引所で入手したETHをPolygonネットワークへ移動する必要があります。
移動の方法はいくつかありますがOpenSea内でbridgeするのが一番かんたんです。
1回の移動で0.001〜0.0051ETHくらいですが、WETHへの交換と同じでまとまった額を交換するのがおすすめです。
オファー/オークション入札(Make offer/Price Bid)
Polygonアイテム:要
ETHアイテムのオファー・オークションにはWETHを使うと説明しましたが、WETHを初めて使うときにガス代がかかります。
*参考:OpenSea
実際にかかったのは0.005〜0.01ETHくらいの幅でした。
初オファーや初オークション入札は購入者側でタイミングが読めないのでガス代の節約は難しそうです。
必要経費と割り切りましょう。
Polygonアイテムへもオファーはできますが使うコインがPolygonなので、WETHを使うことはありません。
ただしPolygonでオファーを出すときにガス代のMATICが必要です。
✔︎オファー/オークション入札の取り消し(Cancel offer)
ー Polygonアイテム:不要
ETHアイテムへ出したオファー/入札を取り消したい場合もガス代がかかります。
0.001〜0.01ETHくらいですが、特に理由がないならオファー/入札は取り消さずに放置でいいかと思います。
以上が購入側に発生するガス代です。
負担を減らしたいなら「ビットコインや現金がもらえるキャンペーン」をフル活用しましょう。
損しないイーサリアムの買い方
販売所でイーサリアムを売買すると取引所(板取引)よりも数%割高で、買えるETHの数量が少なくなります。
日本円への換金にも影響するので不利にならないよう見直しましょう。
販売所 | 取引所(板取引) | |
---|---|---|
手数料の名称 | スプレッド | 取引手数料 |
手数料 | 1〜10%程度 | 0〜0.1%程度 |
メリット | すぐに買える/売れる 操作がかんたん | 価格指定できる | 手数料が安い
デメリット | 手数料が高い 価格指定できない 注文のキャンセル不可 | 取引画面が少し複雑 |
販売所より安い手数料の取引所(板取引)が使えるのはビットフライヤーなど。
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まとめ
この記事では、OpenSeaでガス代がかかる操作を売る側・買う側のそれぞれで解説しました。
NFTの取引にガス代は不可欠です。
ただ混雑状況によってかなり変動するので、コントロールが難しいものでもあります。
- ガス代がかかる操作を事前に把握
- 安いタイミングで効率よく取引
して、ガス代と上手に付き合いましょう。