専門用語がよく分からない
理解があってるか不安
という声にお答えします。
NFTやWeb3で最初につまずくのが専門用語。
曖昧な理解だとせっかくの機会を逃したり詐欺や偽物を見抜けないかもしれません。
この記事ではNFTアート・ゲームやWeb3でよく使われる用語をまとめましたので、ぜひ繰り返し利用してください。
・NFTアートとゲームを楽しむブロガー
・暗号資産歴 3年 / NFT歴 2年
・保有NFT 400点以上(コレクションはこちら )
・実体験をもとに記事を執筆中
Web3 用語
DAO/ダオ
DAO/ダオは分散型自律組織と訳される組織のスタイル。
参加メンバーが主体的に運営するため以下の特徴があります。
- リーダーが存在しない
- 意思決定は投票制などを採用
- 貢献度によって独自トークンが付与されることも
- コミュニケーションはDiscordを使うことが多い
Discord/ディスコード
Discord/ディスコードは、NFTアート・ゲームなどのWeb3プロジェクトで使用されるコミュニケーションツール。
Microsoft Teams・Slackなどに近いイメージです。
AMA(Ask Me Anything)/エーエムエー
AMA/エーエムエーは、Ask Me Anythingの略で日本語では質疑応答。
NFTアート・ゲームの運営者が重要な告知をしたり、ユーザーからの質問に答える機会として開催します。
- Twitterのスペース
- Discordの音声配信
- テレグラム
などで開催され、参加者特典が用意されている場合もあります。
Roadmap/ロードマップ
Roadmap/ロードマップは、プロジェクトの運営者が投資家・ユーザーに向けて作成する計画書。
開発・販売・広報活動などが大まかに記載されており、運営体制や将来性などの判断材料になります。
▼ロードマップの例
・2023年1Q:NFTセール、独自トークン発行
・2023年2Q:ステーキング機能のリリース
・2023年3Q:主要取引所に上場
White paper/ホワイトペーパー
White paper/ホワイトペーパーは、政府や公的機関による「白書」や企業が自社の課題と解決策をまとめた「レポート」などを指します。
Web3ではおもにNFTゲームのプロジェクトで作成されるルールブックのような存在。
- プロジェクトの目的/理念
- ゲームの仕様
- 独自トークンの発行数/分配比率
Giveaway/ギブアウェイ
Giveaway/ギブアウェイの直訳は「与える」でプレゼントの意味。
おもにSNSで実施されるNFT・仮想通貨のプレゼント企画を指し、#NFTGiveaway のタグで投稿・拡散されます。
Airdrop/エアドロップ
Airdrop/エアドロップ(通称:エアドロ)は、特定のウォレットアドレスに仮想通貨やNFTが無償で送付されること。
技術は異なりますが、iPhoneで写真やファイルを送信/受信するのと同じ意味です。
「●月●日時点でAの保有者にBをエアドロップ」など、運営者が決めたルールで実行されます。
Snap Shot/スナップショット
SnapShot/スナップショット(通称:スナショ)は、ある時点での状態を保存=丸ごと映し出すこと。
Web3ではアローリストやエアドロップの対象を選定するのに使われます。
「●月●日時点でAを保有が条件」など運営から事前告知があったり、告知がないサイレントスナショも。
該当時刻にAが格納されているウォレットアドレスが抽出されるためユーザー側での作業は不要です。
Rugpull/ラグプル
Rugpull/ラグプルは、プロジェクト運営者が資金を持ち逃げすること。
アート・ゲームに関わらずNFTの販売後に音信不通(SNSやDiscordを閉鎖)の例も。
Web3プロジェクトは運営母体の大半がDAOのため、株式会社のように資金力・沿革の調査ができません。
運営の発信・対応・開発状況を観察したり、興味があるなら余剰資金での投資にとどめることが重要です。
SCAM/スキャム
SCAM/スキャムは詐欺の意味で、以下が誘導例です。
- ラグプル前提の仮想通貨
- SNSで発信される詐欺URL
- SNSのDMで送られる詐欺URL
- OpenSeaの偽コレクション
SNSでは公式(運営)を模倣した偽アカウントが詐欺URLから被害に遭うケースも増えています。
重要告知は公式Discord内で発信されることが多いため、SNSだけでなくDiscordの確認を徹底しましょう。
DYOR(Do Your Own Research)/ディーワイオーアール
DYOR(Do Your Own Research)は「ご自身で調べてください」の意味。
Web3関連の情報は量が多く変化が早いのが特徴です。
SNSで見かけたものを鵜呑みにせず、正しい情報か?運営は信用に値するか?など一次情報の確認を徹底しましょう。
ブロックチェーン・仮想通貨 用語
Blockchain/ブロックチェーン
Blockchain/ブロックチェーンは、直訳すると分散型台帳。
取引の詳細は暗号化された上でブロックに記録されます。
ひとつ前の取引記録=ブロックと紐づけて時系列で管理されることからチェーンと呼ばれています。
一般的にはブロックチェーン技術のことを指しますが、NFTアートやゲームではブロッックチェーンネットワーク*を意味することもあります。
ブロックチェーン/ネットワーク | ガス代に使う通貨 |
---|---|
Ethereum | ETH |
Solana | SOL |
Polygon(旧称 Matic) | MATIC |
BNB Smart Chain / BSC | BNB |
Avalanche | AVAX |
トランザクション
トランザクションはブロックチェーン上の一つずつの処理を指し、Web3に限らず使われるプログラミング用語。
Transactionを略してTXと表記されることもあります。
一つずつの処理に英数字のIDが振られており、以下などを読み取れます。
- 処理の日時
- 送信元/受信先のウォレットアドレス
- 処理された仮想通貨・数量
- トランザクションの成功/失敗
Gas/ガス代
Gas/ガス代は、ブロックチェーンのネットワーク利用料のようなイメージ。
NFTや仮想通貨の送信・取引・取り消しなど、操作ごとに発生します(受信にガス代は不要)。
使用するネットワークごとにガス代に使う仮想通貨が異なります。
ブロックチェーン/ネットワーク | ガス代に使う通貨 |
---|---|
Ethereum | ETH |
Solana | SOL |
Polygon(旧称 Matic) | MATIC |
BNB Smart Chain / BSC | BNB |
Avalanche | AVAX |
OpenSeaでガス代が発生する操作も理解しておきましょう。
Swap/スワップ
Swap/スワップは、同じネットワーク内で仮想通貨を交換する処理。
例えばOpenSea内で行うETH→WETHは、イーサリアムネットワーク内でのETHとWETHの交換(スワップ)です。
Bridge/ブリッジ
Bridge/ブリッジは、ネットワークをまたいで仮想通貨を変換する処理。
例えばOpenSea内で行うETH→Polygon ETHは、イーサリアムネットワークからPolygonネットワークへETHの変換(ブリッジ)を指します。
GOX/ゴックス
GOX/ゴックスは、資金を失うことを指す俗語。
暗号通貨取引所の「Mt.Gox(マウントゴックス)」社が2014年2月にハッキング被害で750,000BTCを不正流出され破綻したことに由来します。
第三者の過失によるGOXだけでなく自分のミスで資金を喪失するセルフGOXにも注意。
仮想通貨・NFTなどの送信時に指定する以下を間違うと、資金を取り戻すことはできません。
- 送信先のウォレットアドレス
- 送信に使うネットワーク(ブロックチェーン)
Approve/アプルーブ
Approve/アプルーブは「承認」の意味で、ブロックチェーン上でトランザクション(処理)の実行を許可すること。
Web3ではおもに以下のような操作です。
- 特定サイトとウォレットの接続
- NFTマーケットでアイテムをリスト(販売)
- スワップやブリッジで新しいトークンを利用
Approveの中でも「Set Approval For All」は承認したアイテム・仮想通貨を移動できる権限を接続先に与えます。
これを悪用してNFT・仮想通貨を盗まれるハッキング被害が増えているので、Approveの際は内容を注意深く確認しましょう。
Revoke/リボーク
Revoke/リボークは「取り消し」の意味で、過去にApproveしたサービスとの接続を解除する操作。
Revokeすると接続先へ与えた権限(仮想通貨/NFTの読み取り、移動など)は取り消されます。
Revoke.cashやEtherscan(イーサスキャン)を使ってRevokeが可能です。
NFT 用語
NFT(Non-Fungible Token)/エヌエフティー
NFT/エヌエフティーはNon-Fungible Tokenの略で、日本語訳は非代替性トークン。
シリアル番号のように偽装が難しく唯一無二を証明できるのが特徴です。
- NFTアート(絵/写真/音楽など)
- NFTゲーム(ゲーム内アイテム)
- NFT権利証(イベント/飲食店/不動産)
など、エンタメからビジネスまで活用の幅が広がっています。
PFP(ProFile Picture)/ピーエフピー
PFP/ピーエフピーはProFile Pictureの略で、SNSアイコンを指します。
お気に入りのNFTをTwitterやInstagramのアイコンにするのが世界的にも流行。
PFP映えするNFTは根強い人気があります。
とくにTwitterはNFTをアイコンに設定すると六角形になるので、脱初心者アピールにも。
Generative/ジェネラティブ
Generative/ジェネラティブとはNFTの作り方の1つで、一点ものの対義語と理解してください。
パーツごとにいくつかのパターンをあらかじめ用意して、数百点〜数千点のNFTをランダムに生成します。
日本を代表するジェネラティブNFTは以下。
海外の人気ジェネラティブは1つ1億円以上で取引されるものも。
背景・素体・表情・アクセサリーなどの掛け合わせて何千パターンものNFTが生成されます。
パーツによってレア度が設定されていて、高レアのパーツばかりでできたNFTは高額取引される傾向です。
WL(White List)/ホワイトリスト
White List/ホワイトリストは、許可されたリストの意味でブラックリストの対義語。
NFTの販売は誰でも購入できるパブリックセールの前に、ホワイトリスト向けのプレセールを行うことが大半です。
- 運営提示の条件をクリア
- TwitterやDiscordで行われるGiveawayに参加
などでホワイトリストに入ることができます。
AL(Allow List)/アローリスト
Allow List/アローリストは、ホワイトリストと同義で許可されたリストの意味。
ホワイトリストがブラックとの対義で差別的な表現の懸念から、最近ではアローリストという単語を使うプロジェクトが増えています。
Premint/プレミント
AL(アローリスト)の応募や抽選に使われるWEBサイト。
- ウォレット接続
- Twitter連携
- Discord連携
などのタスクが指定してあり、こなすと応募できる。
Mint/ミント
Mint/ミントは直訳すると「鋳造」で、ブロックチェーン上でNFTを生成=NFT化すること。
OpenSeaではクリエイターが作品をOpenSeaに登録すること(販売前の状態)をミントと言います。
OpenSeaなどを介さず独自サイトでのNFT購入もミントと呼びますが、正しくは購入ではなくNFTを生成=NFT化の意味です。
FreeMint/フリーミント
FreeMint/フリーミントは、無料のNFTを販売(発行)すること。
NFTプロジェクトの認知度向上などを目的に行われることがある。
NFT自体は0円だが発行にはガス代のETH/イーサリアムが必要。
List/リスト
List/リストは「扱える状態」の意味で、ケースによって訳し方が変わります。
- NFT:販売、ミントしたNFTに価格などを設定してリストする
- 仮想通貨:上場、取り扱い開始
Offer/オファー
Offer/オファーはOpenSeaで特定のアイテムに「この価格で買いたい」と打診をすること。
オファーに使う通貨はアイテムによって異なるので注意。
- ETHアイテム:WETH(ガス代はETH)
- Polygonアイテム:Polygon(ガス代はMATIC)
オーナーがaccept/承認すれば交渉成立、アイテムが転送されます。
Collection Offer/コレクションオファー
Collection Offer/コレクションオファーはOpenSeaで特定のコレクションに「この価格で買いたい」と打診をすること。
コレクション内の全オーナーに打診されるため、どのアイテムが購入できるかは交渉成立までわかりません。
パブリックセール
パブリックセール(通称:パブセ)は誰でも購入可能なセール。
プレセール
プレセール(通称:プレセ)は、パブリックセールに先行してALやWLに対して行われるセール。
パブリックセールよりも価格や購入上限数が優遇されることが多いです。
Reveal/リビール
Reveal/リビールの直訳「明らかにする」で、NFTの絵柄が変わること。
OpenSeaなどを介さず独自サイトでのセールはNFTを選択できないことが大半です。
セール時は絵柄を一律にして、数日後に絵柄を変える販売形式が主流になりつつあります。
Burn/バーン
Burn/バーンは「焼却」の意味でNFTや仮想通貨をブロックチェーン上から無くすこと。
アートやゲームでも、複数NFTを合成(ミント)するときに元のNFTは基本的に焼却(バーン)されます。
NFTや仮想通貨の数が減ると希少性が高まるので、価値を上げるための施策としてバーンされることもあります。
一次流通
クリエイターから購入すること。
二次流通
一次流通で購入したNFTオーナーから、購入すること。
Royalties/ロイヤリティ
Royalties/ロイヤリティは、取引のたびにクリエイターが受け取る手数料。
NFTは転売も活発ですが、売買されるたびに取引金額の数%がクリエイターに還元されます。
SBT(Soulbound Token)/ソウルバウンドトークン
転売や送信などウォレットから動かすことができないトークン(NFTや仮想通貨)。
記念や証明の意味でクリエイターから付与されることがあります。
フロア価格
フロア価格は、OpenSeaなどで見るコレクションごとの販売中アイテムの最安値。
フロア価格が上がれば人気が上昇中、下がれば「最安値以下でも出品して売りたいオーナーがいる」と判断されることが多いです。
フロアスイープ
スイープは「掃除」の意味。
フロア価格を一段階上げるために最安値のアイテムをまとめ買いすること。
例:0.01ETH台で出品中の5つをまとめ買いして、フロア価格=最安値を0.02ETHにする
ATH (All Time High)/エーティーエイチ
ATH/エーティーエイチは過去最高値の意味。
NFTコレクションの取引額・仮想通貨の価格・株価などが過去最高値になった時に使われます。
ウォレット関連
ウォレット
ウォレットは、仮想通貨を置いておく財布の役割。
取引所で購入した仮想通貨をウォレットに移してNFTマーケットプレイスに接続すると、NFTが購入できます。
MetaMask/メタマスク
MetaMask/メタマスクは一番有名な仮想通貨ウォレット。
400万人以上が利用しており日本語での解説記事も多いため、最初のウォレットとして人気です。
SafePal Wallet/セーフパルウォレット
SafePal Wallet/セーフパルウォレットは、Solanaチェーン対応などが特徴のウォレット。
ETH/イーサリアム以外にも複数の仮想通貨・ネットワークを扱う中級者の利用が多いです。
Trust Wallet/トラストウォレット
Trust Wallet/トラストウォレットは、世界最大の取引所であるBINANCE(バイナンス)の公式ウォレット。
PCのChrome拡張機能にも対応するなど他ウォレットと同等の利便性になっており、利用者が増えています。
マーケットプレイス
NFTマーケットプレイス
NFTマーケットプレイスは、NFTを売買するサイトでAmazonやメルカリのNFT版と考えればOK。
マーケットプレイスによっては取引にかかる手数料は異なります。
クリエイターは販売のために、販売に使用する通貨・価格・ロイヤリティ・期間などが設定可能。
NFTコレクターは販売されているNFTを指定された通貨で購入します。
OpenSea/オープンシー
OpenSea/オープンシーは、一番有名なNFTマーケットプレイス。
ETH/イーサリアムだけでなく、SOL/ソラナ、BNB/バイナンスコイン など多様な仮想通貨で売買できるのも人気の理由です。
HEXA/ヘキサ
HEXA/ヘキサは、日本発のNFTマーケットプレイス。
クリエイターはウォレットが必要なく出品が簡単、コレクターはクレジットカード(円)で購入可能という手軽さが特徴です。
まとめ
この記事ではNFTアート・ゲームやWeb3でよく使われる用語を解説しました。
一般的に使われる用語もあれば、言葉は同じでもWeb3独自の意味で使われることもあります。
またWeb3業界には詐欺が横行しており「困った」「教えて」という声に詐欺師が近寄ってきます。
不安や疑問は必ず複数の情報源を調べて、より確からしい内容を理解するように努めましょう。